数年前から注目が高まっている「MA・SFA・CRM」などのマーケティング支援ツール。
いずれもITを活用して「管理・分析」を効率的かつ高精度に実行するために活用されていますが、それぞれの特徴や機能について曖昧に理解している方も多いかもしれません。
MA・SFA・CRMは、営業担当者やマーケティング担当者などのそれぞれの架け橋となる重要なツールとなります。業務効率化や生産性向上のために導入を検討している、または既に導入しているが使いこなせていないという方も、ここでしっかりと抑えておきましょう。
MA・SFA・CRMとは
まず「MA・SFA・CRM」それぞれの意味について解説します。
MA
MAは「Marketing Automation(マーケティングオートメーション)」の略で、簡単に言うと「マーケティング活動を自動化するツール」のことです。ただし、全てのマーケティング活動を自動化する訳ではなく、主に「リードジェネレーション・リードナーチャリング・リードクオリフィケーション」の部分の役割を担います。(詳しくは後述の「MA・SFA・CRMの違い」をご参照ください)
▶関連:【営業効率が向上】マーケティングオートメーション(MA)ツールのオススメ9選!
SFA
SFAは「Sales Force Automation(セールスフォースオートメーション)」の略で、簡単に言うとに「営業支援ツール」のことです。
売上や受注数だけでなく、営業業務の課題とも言える「顧客の管理や進捗状況」などを可視化し、営業活動の効率化に役立てられます。
CRM
CRMは「Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)」の略で、「顧客関係管理」という意味です。
顧客情報管理はもちろんのこと、その情報を基に分析をして、顧客の満足度の向上や良好な関係を長期的に築いていくために役立てられます。
MA・SFA・CRMの違い
MA・SFA・CRMでは、それぞれの担うフェーズが異なります。
MAは、見込み顧客の獲得(リードジェネレーション)、見込み顧客の育成(リードナーチャリング)、見込み顧客の選別(リードクオリフィケーション)といった作業をカバーします。
SFAは、案件化されたリードへの営業活動~受注までをカバーします。
CRMは、受注した後のリピート化や顧客の満足度・ロイヤリティの向上の部分をカバーします。
▶関連:【リードから顧客を獲得】リードナーチャリングとは?手法と実施プロセスを解説
3つとも担うフェーズが異なるため、それぞれのツールを連携して活用すると相乗的に効果を発揮します。業務を効率よく回し、顧客接点の最適化を図ることができるでしょう。
MA・SFA・CRMが注目される背景
次にMA・SFA・CRMがなぜ必要とされるようになったかについて解説します。
主な背景としては、従来のマーケティングや営業活動における課題が関係しています。
マーケティングと営業活動は、同じ一本のレール上に存在しているため、お互いの連携が上手くいっていなければ、効率かつ適切なアプローチが出来なくなってしまいます。
時代の変化による顧客の多様化や情報の膨大化等によって、それぞれの連携が崩れてお互いに情報共有ができなくなったり、状況把握に時間が掛かったりするようになっていました。
こうした課題が浮き彫りになってきたことを受けて、MA・SFA・CRMといったそれぞれの管理・サポートをするツールが誕生しました。
MA・SFA・CRMの機能
次にMA・SFA・CRMの機能について解説します。
MAの主な機能
①リード管理
別々で管理されることが多いリード情報を一元管理することが可能です。
②顧客のセグメント
特定のアクションを行った顧客をセグメントし、自動で最適なメールやクーポン情報を配信します。
③スコアリング
顧客の行動をスコアリングし、自動で点数を算出できます。この点数が高いほど見込み顧客の熱が高いと判断します。
④LP・フォームの作成
MAツールのなかにはメールからの誘導先のLPや、そこからの登録フォームを作成できる機能を持ったものもあります。
⑤レポーティング・分析
顧客1人ひとりに対して最適なアプローチができるように、自社サイトへの訪問数や流入経路などを可視化します。
⑥SFA・CRMの連携
すでに導入されているSFA・CRMと連携して、業務を効率化させることができます。
SFAの機能
①顧客管理
会社名、所在地、電話番号、担当者、役職などの基本情報や、過去の商談履歴などの情報を紐づけることができます。
②案件管理
提案商品・サービス、営業の進捗状況、受注予定日・見込額といった情報を管理できます。
③商談管理
過去の商談内容、商談の目的、商談の進捗状況、商談担当者、提案書、提案金額、次回の予定内容などの情報を管理できます。
④プロセス管理
アポイント数、テレアポ数、訪問数、受注率など、営業担当の行動履歴と結果を管理できます。
⑤予実管理
売上予測や売上の結果などを管理できます。
⑥タスク・スケジュール管理
営業担当者が行うべきタスクやそのスケジュールの管理ができます。
CRMの機能
①顧客情報の管理
顧客の名前、年齢、電話番号、アドレスなどの基本情報や、過去の接触履歴などを管理できます。
②分析・プロモーション
顧客情報を基に分析し、1人ひとりの嗜好や興味・関心に合わせたプロモーションができます。
③サポート
顧客から受けたクレームや問い合わせに関するサポートをすることができます。
まとめ
MA・SFA・CRMツールの概要から機能について解説しました。
業務の効率化はもちろんですが、顧客データから1人ひとりに最適なタイミングかつ最適なアプローチをすることが可能なので、顧客獲得やリピートに繋がりやすくなるでしょう。
ただ、あくまでこれらのツールは「自社サイト内」にきた顧客のデータしかないため、自社サイトに訪れるまでの顧客の動きはわかりません。
より精度の高いアプローチを行うためには、「自社サイト外」で顧客がどのようなキーワードに接触し、どんなコンテンツに興味を持っているのかを知ることが非常に大切です。
ソーウェルバーでは、人工知能を活用した「デジタルマーケティング施策診断サービス」で、MAなどのツールだけでは見えない「自社サイト外」にいる潜在顧客のデータを収集・分析することが可能です。ご興味のある方はぜひご相談ください。