企業も組織も、そして個人も。毎日仕事で成果を上げるために、闇雲に頑張っているわけではありませんよね。
所属する組織が掲げる大きな目標を知り、その中で自分が達成すべき個人の目標を見つけ、そこに向かって日々努力しているかと思います。
そんな中で「KPI設定をしなさい」「KGIを常に頭に入れて」などとよく耳にしませんか?業績アップ、目標達成に向けて必要不可欠な言葉ですが、改めて説明を求めると正確に認識出来ていない方も多いのではないでしょうか?
常に数字や成果を求められるビジネスパーンが知っておくべき「KPI」「KGI」、そして「OKR」とは何か、改めて説明をしていきます。
KGIは最終的に到達すべきゴール
KGIは「Key Goal Indicator」の省略で、日本語では「重要目標達成指標」と呼ばれます。
企業全体や組織、事業などで取り決めた目標を評価するための指標です。
例えば、1年間、もしくは上半期、下半期などの期間中の最終目標となる『売上1000万円』や『成約数1万件』等がKGIに各当します。
KPIとはゴールに向かうための中間指標となるもの
KPIは「Key Performance Indicator」の省略で、日本語では「重要業績評価指標」と呼ばれます。
KPIは「何をすればKGIを達成出来るか」「いつまでにどれぐらい出来ていればいいのか」という目標達成までの計画を段階的に作り、計画通りに進んで目標に到達できそうかの把握理解するための中間指標です。
つまりKPIを設定するというのは、目標を達成させるために「どの項目で、いつまでに、どれぐらいの事をクリアさせていくか」を具体的に決めることを指します。
KPIを設定するには
KPIを設定する目的は「目標達成に向けて何をすればいいのか」を明確化させる事です。
正しく設定するためのポイントがいくつかあり、そのポイントはまとめて「SMART」と呼ばれ、5つの要素で構成されています。
S(Specific) = 明確性
M(Measurable) = 計量性
A(Achievable) = 達成可能性
R(Relevant) = 関連性
T(Time-bound) = 期限
「SMART」から読み取れるKPIの重要な要素は「明確に計測でき、期限が定まっており、最終目標に関連し達成可能なもの」であることです。
KPI設定はその設定方法を誤ってしまうと、目標達成出来ないだけでなく、大きく目標から外れてしまう可能性もあるため、「SMART」を意識してしっかり設定しましょう。
KPIを常に意識する
KPIの設定が出来たら、それをチーム全体に落とし込みます。
常にKPIが見える状態でチーム全員で意識を持って業務を行うことで、チームの組織力向上、無駄な業務の削減による生産性向上にも繋がります。
ただし最初に目標や手段(アクション)を決めても、時間が経つと忘れてしまったり、手段が形骸化してしまっては目標達成という本来の目的を見失ってしまいます。当事者意識を持って日々の業務を行うこと、KPIを意識して観測・改善を繰り返しPDCAを回すことを忘れないでください。
行動や成果の目安を理解し、日々の達成率を把握、管理していくことで確実に目標達成に近づいていくことが出来ます。
Googleも採用するOKRとは
OKRは「Objective and Key Result」の省略で日本語では「目標と主要な結果」という意味です。具体的には目標と主要な結果によって、高い目標を達成するフレームワークの事を指し、企業の目標を達成するためにそれぞれの役割を明らかにして生産性向上やパフォーマンスの最大化を図る事を目的としています。
OKRは組織が一丸となって共通の目標達成の為に取り組むことが出来る為、様々なアイデアを出し合ったりサポートし合ったりという、コミュニケーションの活性化などの組織力向上にも繋がります。
また、達成出来るかわからない大胆な目標をたて、60~70%を達成すればOKRにおいては成功とされています。そんな高い目標を追いかける時、人はとても大きな力を発揮すると言われ、より多くの努力をするため、ひとり一人の高いパフォーマンスを引き出すことができ、個人成長を促すことが出来るのもOKRのポイントの一つです。
OKRを設定するには
Objective:目標
より大きなチャレンジテーマを設定します。
設定する差には下記のポイントに気を付けましょう。
- 定性的(数値化出来ない)な目標
- 定量的な数値は入れない
- 期間は1〜3ヶ月で達成可能なもの
- 解りやすくで覚えやすいもの
企業目標に連動した目標を部署、チーム、個人へ細分化し落とし込みをしていきます。
Key Result:主要な結果
数値化が難しい1つのObjective(目標)に対して、3つ程度の主要な成果になるものを設定します。
こちらの設定は定量的に測れる指標のものであり、且つ達成率が60~70%程度のチャレンジングになるものにします。
四半期や1ヶ月という短い実施期間を設定し、目標の振り返りを行います。この短いサイクルで行うことで迅速な方向転換や調整が可能になります。
Objective(目標)自体が定性的である為、数字で評価されにくい職種でも、自分の仕事がどのように会社に貢献しているのか把握出来るので、モチベーションの向上にも繋がります。
まとめ
KPI、KGI、OKRの概要を説明していきました。KPI、OKRは似通っているように見えますが、それぞれに目的や役割が違います。
KPIは実行する手段やプロセスの進行度を図るために活用され、業績を可視化する事を目的としていますが、OKRはモチベーションアップやチームの活性化を図るために活用され、業務のプロセスのゴールを明確にすることを目的としています。
また、KPIの設定をする際にはKGIを達成できるかどうかの根拠も必要になります。そのためにはMAやSFAのデータを基に、より精度の高いKPIを設定することも検討しましょう。
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MAやSFAのデータを確認しながら目標を設定することはとても大切ですが、そのMAツールだけではわからない「潜在層」を理解していますでしょうか?潜在層を意識せずにKPIを設定してしまうとその数値だけでなく、目標とすべき項目も見誤ってしまう可能性があります。
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