ディスプレイ広告は「適切な量」をユーザーに見てもらうことで効果が生まれます。必要以上に広告をユーザーに示すと不快感を与えてしまい、ブランドイメージの低下などの悪い結果をもたらす場合もあります。
そんなディスプレイ広告の効果を左右する広告表示回数「フリークエンシー」について、その概要と最適化するための方法を解説していきます。
フリークエンシーとは
フリークエンシーとはディスプレイ広告において「1人のユーザーが一定期間内に広告に接触した回数」の事を指します。
1人のユーザーに何度広告を表示させるかを「フリークエンシーの設定」で調整し、その広告やキャンペーンにあった配信回数の設定を行います。
「リーチ」との違い
似た意味合いで混同されやすいものに「リーチ」がありますが、このリーチは「1つの広告が何人のユーザーに配信されたのか」ということを示す用語です。
「リーセンシー」との違い
リーセンシーとは「特定のユーザーがその広告を見てからどのぐらいの期間が経ったのか」という事を示す用語です。
フリークエンシー
1人のユーザーが一定期間内に広告に接触した回数
リーチ
1つの広告が何人のユーザーに配信されたのか
リーセンシー
1人のユーザーに1度見た広告を再度表示させるまでの期間
フリークエンシーは広告接触回数に、リーチはユーザーの人数に、リーセンシーは広告表示の間隔(期間)に焦点を当てたものになるので、それぞれの意味を間違わないようにしましょう
最適なフリークエンシーとは?
フリークエンシーをどのくらいに設定すると良いのか、それは商材や目標CPA等の基準によって異なり、唯一の正解があるわけではありません。
それでは、フリークエンシーが高くなったり、低くなることでどんなことが起こるのか、改めて考えてみます。
フリークエンシーが高いとは
「広告表示回数が多い」という事は1人のユーザーが何度も同じ広告を見ることでユーザーの意識に残りやすくなります。
しかし、同じ広告を何度も表示され嫌だな、しつこいな、と感じた事はありませんか?
このように全く興味がない広告を何度も表示されると、嫌厭されてしまう可能性があります。
フリークエンシーが低いとは
「広告表示回数が少ない」という事は1人のユーザー接触の機会が少ない為、新しいユーザーへ広く浅く配信されることになります。
しかし、接触の機会が少ない為CVに繋がりにくく、認知度の低い商材の場合は、ユーザーの記憶にも残りにくくなります。
このように、設定を変更することでユーザーへのアプローチが変わります。「フリークエンシーが高い=獲得が出来る」というわけではないことを理解しなければななりません。商材の認知度が低い場合は認知広告として高く設定してみたり、最適値を探す為にいくつかテストを行ってから設定するなどの、細やかな判断が必要です。
フリークエンシーの設定方法
感覚やネット情報だけを基にフリークエンシーを設定してしまうと、失敗してしまう可能性があります。
そのため、設定に悩んだ場合は事前にテスト配信を行い、数値を出し、分析をしたうえで判断することをおすすめします。
配信テストを行うことで「●回の表示以降は、コンバージョンが発生していない」「●回の表示以降はCPAがとても高い」というような結果が見えてきます。想定外のケースも見えてくるので、その結果から仮説を立ててフリークエンシーの最適な回数を判断していきます。
→おすすめ記事:【データ分析の重要なポイントをおさらい!】そのメリットと分析手法を紹介
フリークエンシーが高くなりすぎた場合
配信を行っていて、フリークエンシーが高くなりすぎて広告の効果が悪くなってきているな、と感じた場合はどうしたら良いのでしょうか。
新しいクリエイティブを用意
同じ内容の広告でも、目に入る画像が変わればユーザーに「新しい広告」だと認識してもらえます。新しいクリエイティブに頻度高く更新することで、ユーザーの不快感を軽減することが可能です。
フリークエンシーキャップを活用
フリークエンシーキャップとは同じユーザーへの広告表示回数を制限出来る機能です。
数値が高すぎて最適化されていない状態の広告の無駄打ちを減らし、CPAの調整も図ることが出来ます。
フリークエンシーキャップの設定では以下のような項目の制限を管理できます。
- 「1ユーザーに●回」など、回数制限
- 「1ヶ月に●回」など、特定期間を指定した制限
- 「クリエイティブ」「1商材の広告」等のキャンペーンや広告グル―プに基づいた制限
フリークエンシーキャップを活用する事で、同じユーザーへの広告表示回数をコントロールすることが出来ますが、ユーザーはcookieを基に識別され、デバイスが変わるとcookieも変わります。
そのため、例えば「3回」というキャップをかけていても、デバイス単位で認識されるため、1人のユーザーが2つ以上のデバイスから見ていると「2デバイス×3回」で「計6回」広告を表示されることになります。
設定以上の表示回数になる可能性もあるので、加味しながらフリークエンシーキャップを設定する必要があります。
まとめ
今回はフリークエンシーの概要と、上手にコントロールするためにフリークエンシーキャップを活用する方法をご紹介しました。
せっかくの広告も、表示回数を誤るだけでユーザーに不快感を与えてしまったり、パフォーマンスを下げる要因にもなります。フリークエンシーを上手くコントロールして広告を最適化し、効果の最大化を目指してみませんか?
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