会社の方針やマーケティング戦略を立てていく上で必要不可欠なのが「データ」。
IT化やDX化が加速したことで「データドリブンマーケティング」への注目が更に高まっています。
多くの企業が取り入れている手法ですが、改めてデータドリブンマーケティングの基本から成功させるポイントを再認識し、今後の重要な意思決定や経営に活かしていきましょう。
データドリブンマーケティングとは
データドリブンマーケティング(Data Driven Marketing)とは、これまでに蓄積された様々な解析データをもとに、マーケティングを組み立てる方法のことです。つまり、属人的な経験や勘には頼らず、データから得られた結果のみで施策の立案や意思決定を行っていきます。
従来のマーケティング活動においてもデータは数多く活用されてきましたが、近年は社会全体でDXを促進する動きが高まったことで、新たにデータドリブンマーケティングを取り入れる企業も多くなりました。
データドリブンマーケティングのメリット
意思決定がしやすくなる
先述でお伝えしましたが、収集されたデータから導き出された結果を軸として話が進められる為、個人的な感情や勘といったノイズが無くなり、意思決定が行いやすくなります。
個人の経験や勘に固執してしまうと、その人が不在の際に内容が分からなくなってしまったり、時代にそぐわない施策が進んでしまったりという事態にもなりかねません。
新たなアイディアを生み出しやすい
多様なデータを収集・分析することで、顧客のニーズや嗜好、購買行動パターン等を把握することができるので、これからどういった施策を打つべきなのか、どんな商品・サービスを作ればいいのかといったアイディアが生まれやすくなります。
また、自社の領域だけでなく、他業種・業界のデータも活用していくことで、新たな潜在顧客の発見に繋げることも可能になります。
無駄を省きながらCSも高める
実施された施策の結果を基に「何が良かったのか・次の課題は何なのか」といった評価・検証を繰り返し行っていくことで、施策を常にブラッシュアップしていくことができたり、意思決定をスピーディーに行うことができるので、無駄な時間やコストを抑えることができます。
また、PDCAをテンポよく回していくことで、顧客のニーズに対してもいち早く対応することができるので、商品・サービス自体の評価が高くなったり、CS(顧客満足度)にも繋がりやすくなります。
データドリブンマーケティングを始める4ステップ
データドリブンマーケティングを始めるための4つのステップをご紹介します。
STEP1:KPI設計とデータの収集
まずはマーケティングの肝となるKPIを正しく設計することが大切です。KPIが正しく設計されていないと「集客がうまくできない」「中々売り上げに繋がらない」といった事態になりかねません。最終目標となるKGIに合わせてどういったものを設定すればいいのかをしっかりと検討しましょう。
また、KPIを設計したらそれに合わせて必要なツール(MA・CRM・SFA)を使って、適切なデータを収集するようにしましょう。
▶関連記事:【業績アップには必要不可欠】「KPI」と「KGI」そして「OKR」を解説
▶関連記事:「MA・SFA・CRM」どこが違う?それぞれの機能について詳しく解説
STEP2:データの可視化
収集したデータを可視化するために、不要な情報を排除したり加工をして見やすく整えます。データを効率的に分析するために、なるべく1つのダッシュボードにまとめるのがおすすめです。最近ではダッシュボードを作るためにBIツールを活用するのが一般的です。
▶関連記事:BIツールとは?導入するメリットや活用する方法について解説
STEP3:データの分析
取得したデータを分析し、課題・改善点を洗い出して、次にどんなアクションをすべきかを考えていきます。
STEP4:PDCAを回す
次のアクションプランが決まったら実行して、また効果検証してを繰り返していきます。顧客のニーズや市場の流れは変化し続けていくものなので、PDCAサイクルは常に意識しながら進めていくようにしましょう。
データドリブンマーケティングを成功させるポイント
データドリブンマーケティングを成功させるポイントについてご紹介します。
全社で進める
データドリブンマーケティングを成功させるためには、社員一人ひとりがその重要性を理解し、全社で取り組んでいくことが必要です。
とくに意思決定権を持つ経営層が一番理解しておかなければなりません。またデータを効率的に活用していくための組織体制づくりも大切なので、まずはトップダウンで実施を進めていけるようにしましょう。
データリテラシーを身につける
膨大なデータの中にはどうしても質の悪いデータも存在してしまいます。そのデータを知らず知らずのうちに使ってしまうと、会社全体が誤った方向に進んでしまう可能性があるので、どのデータなら施策や戦略に活かせるのかをしっかりと見極められるデータリテラシーを身につけておくようにしましょう。
KPIを適切に設計する
先述にもありますが、明確なゴールを設定しておかないと、必ずどこかのタイミングで施策が難航してしまいます。そのような事態に陥らない為にも、最終的なゴールを明確化し、それに付随するKPIを適切に設計していくことが重要になります。
まとめ
今回はデータドリブンマーケティングのメリットや成功のポイントについて解説しました。
データドリブンマーケティングを用いることで、経験や勘だけでは気付くことが難しい細かな変化にもスピーディーかつ的確に対応できるようになります。そうなれば競合よりも早く施策を打てたり、素早く顧客のニーズに対応するということが可能になります。
しかし、これらを可能にするためには自社にとって必要な「良質なデータ」を取得できなければ意味がありません。弊社では独自のツールを活用して、競合他社はもちろん、顧客自身も気付いていないようなニーズをデータから分析し、次の一手となる施策の立案までお手伝いさせていただきます。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。