近年ではオーディオブックやGoogleのアレクサ、iPhoneのSiriなど音声を活用した様々なサービスが生まれ、音楽や朗読、ポッドキャストなど様々な音声コンテンツがより幅広くユーザーの生活に浸透しています。
今回はそんな「音声(オーディオ)」を使った広告配信の手法「音声広告(オーディオアド)」をご紹介します。
成長中かつ、市場規模もどんどん膨らみ続けているマーケティング手法なので、マーケターの皆さんは要チェックです!
音声広告(オーディオアド)とは
ラジオ等で流れる音声広告の事を指します。
地上波のラジオ放送、radikoなどのインターネットラジオや、Spotifyなどの音楽配信サービスなどで出稿できる広告です。
インターネットでの音声広告は「オーディオアド(デジタル音声広告)」と呼ばれており、従来の音声広告とは比較して、インターネット広告と同様にターゲティングや配信数の調整、レポーティングが可能になっており、注目されています。
オーディオアドの市場規模
音声プラットフォームやストリーミングサービスの人気の高まり、そしてデジタルメディアの普及とともに、オーディオ広告市場は急速に拡大しています。
さらに、AI技術の進歩によりオーディオアドのターゲティングやパーソナライゼーションが向上し、広告主はより効果的にオーディエンスにリーチすることができるようになりました。
これにより、オーディオ広告の市場はより成熟し、成長を続けることが期待されます。
アメリカの場合
米IABが発表している2016年~2021年の音声広告による広告収入の推移がこちら。
2016年11億ドル、2017年18億ドル、2018年22億ドル、2019年27億ドル、2020年30億ドル、2021年は48億ドル、2022年では55億ドル…と順調に右肩上がりに成長中です。
日本の場合
デジタルインファクト(Digital InFact)の調査によると、2020年には前年比の229%の16億となり、2025年には420億にまで達すると予想されています。
オーディオアドの効果・メリット
オーディオアドは音声だけのアプローチですが、ユーザーがインターネット広告に慣れ切ってしまった今の時代には実は適した手法なのかもしません。
広告スキップがされにくい
例えば音楽配信サービスのSpotifyでは有料プランは広告スキップが可能、無料プランでは広告スキップが不可になります。
Spotifyでは全体ユーザーの3/4が無料会員なので多くのユーザーにスキップされずに広告を聞いてもらうことが出来ます。
好意的に受け取られやすい
例えば動画広告では動画の途中で広告が入ったりしてしまい、目障りに感じることもあります。
ですが音声メディアの場合は、視覚に影響がなく耳で聞き流すことができ、好意的に音声広告を最後まで聞いてもらえる傾向が調査でわかっています。
また、3~5分の音楽の合間であったり、広告が入ることが想定されたポッドキャストであったりと広告へ移行するタイミングに無理がない事、音声メディアは「ながら活用」されることも多く、タイパ観点から効率が良いことも要因の一つです。
耳からの情報は記憶に残りやすい
視覚情報よりも、音で耳から入る情報の方が記憶に残る傾向があることも研究で分かっています。
視覚から入る情報は「好き・嫌い(興味関心)」を一瞬で判断され、「嫌い」に傾くとその時点でシャットアウトされてしまいます
ブランディング効果が高い
広告という観点を抜きにしても、音声の特徴としてメッセージを聴覚だけで届けると記憶に残りやすいことが研究でわかっていると上記で述べました。
その人間の性質の為、情報を得ようと集中したり、購買意欲を高める可能性が2倍以上にもなると言われています。
オーディオアドを出稿出来るメディア
オーディオメディアはSNSなども含め多くのサービスが誕生しています。ここでオーディオアドが配信可能な人気のメディアを紹介します。
Spotify
- 世界最大級の音楽ストリーミングサービス
- 日本ユーザーは1,257万人で音楽配信、音声ストリーミングジャンルでは最多(※)
- 無料ユーザーに最大30秒の広告配信が可能
※Monthly Totalレポート「https://www.netratings.co.jp/news_release/2023/09/Newsrelease20230928.html
Voicy
- 厳選されたコンテンツを”ながら聴き”できる音声の総合プラットフォーム
- ユーザー数180万人
- スポンサー/タイアッププログラム型の広告が可能
(好きなパーソナリティがブランドに賛同し、 ブランドがパーソナリティの活動を応援)
radiko
- スマートフォンやアプリ・パソコンでラジオが聴ける無料のサービス
- 月間ユニークユーザー数約900万人
- 民放ラジオ局による音声番組中で自然と配信される広告が可能
ラジオ放送局のポッドキャストオーディオアド
各放送局で作成されるポッドキャストラジオコンテンツ
芸能人や著名人がパーソナリティのポッドキャスト内で広告配信が可能
さいごに
急成長を見せている「オーディオアドのご紹介」いかがだったでしょうか?
audiobookなど音楽だけでなく「聴く」を活用した様々なサービスがどんどん出てきています。
若年層の世代ではタイパを重視する人々も増え、「何かをしながら何かを聴く」という生活への需要も高まっています。
その時代の流れにマッチするように「何かしながら広告を聴く」というように広告がナチュラルに生活の一部になるよう、マーケターも新しいサービスをキャッチアップしていきたいですね。
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