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拡大を続けるD2Cとは?メリットや成功のポイントについて解説

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スマートフォンの普及やECサイトの発展をきっかけに、改めて注目されるようになった「D2C」。
2015年と2022年を比べるとD2Cの市場規模は約2倍まで成長し、今後も更に拡大していくと予想され、メーカーなどにとって必要不可欠な取り組みとなってきています。

今回は、D2Cの概要やメリット、成功させるポイントについて解説します。

D2Cとは

D2Cとは「Direct to Consumer」の略で、文字通り、企画~販売まで仲介業者を挟まずに、顧客と直接取引を行う販売方法です。amazonや楽天といった大手のプラットフォームを介さずに、自社のECサイトから販売されるのが特徴です。
また、アパレルブランドだと体験ショップ等を設けて、顧客が試着をしてからECサイトで購入するという販売方法もあります。

企画~販売までの流れを一貫して担うことで、お客様の声を商品やサービスに反映したり、方向性の決定や改善を柔軟かつスピーディーに行うことができます。

D2Cのメリット

次にD2Cの主なメリットを5つ解説します。

①顧客との距離が近い

先述の通り、全ての流れを自社で行うことで直接お客様の声を聞く機会が多くなり、企業と顧客の距離が近くなります。またSNSを利用すれば、コミュニケーションの機会を頻繁に設けることが可能になるので、商品・サービスの改善に繋げやすくなるでしょう。

②LTVの最大化

コミュニケーションをとりながら顧客との関係性を構築していくことで顧客ロイヤリティが上がり、LTVを最大化することに繋がります。
また、販売までの流れを一貫して担うD2Cだからこそ、顧客の声に合わせた商品・サービスの反映や改善といったPDCAを高速で回すことができるので、長期的に顧客の満足度を高めることが可能になります。

▶関連:LTVって何?今注目されている理由と重要なポイントを解説します!

③自由度が高い

販売ルートに仲介業者が入っていると、自社企画ではないキャンペーンに参加することになったり、逆に自社で行いたいキャンペーンができないといったケースも珍しくありません。
D2Cは、そういったキャンペーン等の決定権を自社が持つことになるので、オリジナルの施策を打ちやすくなり、ブランディングもしやすくなるでしょう。

④コスト削減

D2Cだと卸や代理店へのマージン、ECモールでの出店費用といったコストを削減することが可能です。また実店舗を必要としないので、それに掛かる家賃や人件費といった固定費も抑えることができます。

⑤データの蓄積

他社のECモールで商品を販売する場合は、購入者の属性や購入履歴といった顧客情報を取得することができません。
しかしD2Cの場合は、自社のECサイトで販売しているので、属性や履歴、購入導線といった顧客の購入行動データを蓄積することが可能になります。

こういったデータを分析しながら商品やサイトを改善していくことで、顧客満足度を高めたり、新たな顧客ニーズを見つけるきっかけに繋がるでしょう。

D2Cの市場について

D2Cの市場規模は、2025年までに3兆円に達するという予測となっています。(※売れるネット広告社調べ)

出典:日本ネット経済新聞「2020年の「デジタルD2C」市場規模は2.2兆円 売れるネット広告社が調査、2025年に3兆円まで拡大と予測」

InstagramやLINE、FacebookといったSNSなどを活用する顧客が急増したことで、D2Cモデルを活用する企業も増加しました。また、コロナ禍の影響で購買行動が大きく変化したことにより、D2C市場は更に成長していくことが予想されます。

D2Cの成功事例

次にD2Cブランドで成功している事例をご紹介します。

Mr.CHEESECAKE / ミスターチーズケーキ

引用:https://mr-cheesecake.com/

Mr.CHEESECAKEは、ミシュランを獲得したシェフが手掛けるチーズケーキを販売しているブランドです。
商品は、毎週月曜日と日曜日の2日間と限定的に販売しており、それゆえの特別感や高級感が生まれ、SNSを中心に人気の商品となりました。また、チーズケーキに対する想いやストーリー、チーズケーキの新たな食べ方が話題を呼びファンを獲得していきました。

PHOEBE BEAUTY UP / フィービービューティーアップ

引用:https://phoebebeautyup.com/

PHOEBE BEAUTY UPは、ビューティー特化型動画メディアを運営する「DINETTE」によるD2Cのコスメブランドです。
インフルエンサーを活用して、InstagramなどのSNSを中心に話題となりました。ユーザーが思わずシェアやいいねをしたくなるような見た目の商品となっており、その可愛さから多くの顧客を惹きつけました。

D2Cを成功させるためのポイント

次にD2Cブランドを成功させるための3つのポイントについて解説します。

①ターゲットの深堀り

どんな顧客に向けてのブランドなのかを深堀りした上でしっかりとターゲットのことを理解することがポイントです。
ターゲットとする顧客にどんなニーズがあるのか、どんな特徴があるのかを追究することで、ブランドコンセプトやキャッチコピーなども変わってくるので、顧客像を細分化するようにしましょう。

②SNSの活用

顧客とより近い距離でコミュニケーションを図るためには、SNSの活用が欠かせません。多くの企業が活用しており、商品のPRや窓口といった様々な用途に用いられています。
商品・サービスを気に入ってもらえれば、ユーザー自身が積極的に投稿・拡散をしてくれるので、広告費をかけずに宣伝することも可能になります。

③オリジナルの世界観や価値感を確立

自社オリジナルの世界観や価値感をユーザーに届けて、他社とは違った魅力を明確に示すことがポイントです。顧客と近い距離で繋がれるD2Cは、ダイレクトにブランドイメージを植え付ける事が可能なので、企画の段階からどのような世界観や価値感を持ってもらうかを考えていくと良いでしょう。

まとめ

D2Cの概要やメリット、成功させるポイントについて解説しました。
現代のマーケットに合ったD2Cですが、ただ採用すればいいという訳ではありません。
先述の通り、SNSを活用しながら顧客とコミュニケーションを図ったり、世界観や価値感を確立させたりと、1つ1つのポイントに対して丁寧に取り組む必要があります。

そして何より大切なのが、取り組みの土台とも言える「ターゲットの深堀り」です。
ターゲットを深堀るといっても自社サイトに訪問したユーザーの情報だけでは、施策を立てていく上で不十分な可能性があります。真の顧客を獲得していくためには、自社サイト「内・外」の顧客分析をしっかり行うことが重要となります。

ソーウェルバーでは、AIを活用した独自の分析で、顧客が自社サイト外の「どこで・何を」しているか可視化するサービスを提供しております。自社サイト内の分析だけでは見えなかった顧客の心理や興味関心を分析して、ECサイト運営に活かしてみませんか?
ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。

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